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![]() 鳳凰堂その1 案外藤の花の名所というのが思い浮かばないものだ。桜、それも枝垂れ桜が多いせいか。その中でも藤と言えば、やはり平等院の鳳凰堂。花房が長く垂れ下がる、樹齢200年の古木だ。 ![]() 鳳凰堂その2 昨年はほんの少し行き遅れて、盛りを逃してしまったので、今年は少し早いかと思うくらいに行ってみることにした。先日、植物園の藤棚では少し咲き始めていたので、そろそろかと雨の上がった天気のよい日を見計らった。 目的はもちろんこの藤棚であることに間違いはないのだが、同等の目的が国宝天蓋の修復模型。先日一般公開されたとニュースで流れた。少しだけ流れたその映像を、食い入るようにして見つめた。なんて素晴らしい芸術なのか。多分、展示してあるところでは撮影禁止。わかっている。 でも見たい。きっと展示しているのは鳳翔館。 藤の撮影を早々に終わらせ、鳳翔館へと急いだ。急がなくてもなくなりはしないのだが。何回も入っているので、常設展示室は素通り。そして一番大きな展示室。入って直ぐに目を引いた向かい側・・・そこだけが周りとは異なる輝きに包まれていた。もちろんガラス張りだ。 一瞬息を飲んで、それからほうっとゆっくり息を吐いた。ゆっくりガラスの前に進む。そこにはつや消しの落ち着いた深く濃い赤紫に縁取られた、真珠色の輝きがあった。素晴らしく大きな螺鈿の細工が埋め込まれていた。木片の縁はしっとりとした輝きを持つ金箔に縁取られ、螺鈿の真珠色を輝かせるライティングとなっている。 この赤紫はなんと表現したらよいのだろう。艶を消した花梨材の色のようだ。いや、それよりもう少しだけ茶色寄りか。これは「上代桑染色じょうだいくわぞめしょく」と言うのだそうだ。漆に様々な工夫を加え色を作り、退色を防止するため木粉を混ぜているそうだ。平安の昔に現代と変わらない、高い水準の技術があったのが素晴らしい。この大きな切片の螺鈿を膠(にかわ)で貼り付け、その隙間に漆を何層にも塗りつけていく。 大きな切片の螺鈿。大きな夜光貝が必要とされる。今回はほんの極一部の再現であるが、それでも奄美大島産の20cmほどの夜光貝約70個あまりを使用した。これが天井を埋め尽くすとなると、いったい幾つ必要だろう。どれだけの日数を費やすのだろう。 格子に細い角材を渡したその背景にも金箔が貼ってあり、照明のライトが当たると、その金箔に螺鈿の真珠色が写り込んでぼんやりと浮かび上がる。その格子の交わるところにもカタバミの花形のような、そんな菱形の飾りが金色の釘で固定してある。 下世話な話だが、これだけの制作に費用はいくら掛かったのだろう。かなりのものだが、これが天井を広く覆っていたとなると、とんでもないくらいの費用と日数がかかっただろう。だが、これが創建当時ならもっと莫大な費用がいる。藤原氏の勢力と権力、財力の大きさを示す証拠だ。 真珠色と濃い赤紫の、あの色が忘れられない。 ![]() 藤その1 ![]() 藤その2 もう一度話は藤へ。 混み合うのがわかっていたので早めに入ったが、それでも9時くらいだったと思う。しかしその時刻でも、既に修学旅行生が多く入っていた。人の姿が途切れるのを待ってシャッターを押し続ける。9時半くらいになると、もっと増えて行った。 咲き具合はまだ3分というところか。まだ1週間近くは大丈夫だろう。もう一度来たいと思っている。 ![]() 玉藤その1 ![]() 玉藤その2 南門、正面入り口の前にある藤棚。ここには藤色と白色の玉藤があり、どちらも満開だった。この奥には房の長い藤がある。が、そこは中にある藤と同じで、まだ見頃を迎えていない。多分、同じ頃に見頃を迎えるはず。拝観料600円を惜しんで、鳳凰堂を見なくてもよいならここで充分だと思われる。参考までに。 ![]() 屋形船 桜の開花が発表されてから、おちおち仕事になど行ってなどいられないくらいの焦り。この週末も用事が待っている。しかし機会は逃すと大きいので早めに帰ってこようと思い立って出掛けた。 宇治川はまだ早春の冷たい風の中だった。低気圧が通り過ぎて北よりの風のせいだろうか。それとも遙か上流天ヶ瀬ダムからの放流のせいだろうか、とても寒い。山間の川に咲く染井吉野はまだ三分咲き。 ちょうど宇治川はダムからの放流の最中だった。翠色の豊かな水が、白波を立てて勢いよく流れている。宇治橋の袂の電光掲示板に大きくその旨が流されて、警告していた。しかし塔の島の南側は本流からそれているため流れも緩やかで、屋形船がでている。 ![]() 桜を食べるハト ![]() キンクロハジロ ヒヨドリなどが桜を食べるのを聞いたことがあるが、ここのハトは器用に枝に止まって花を食い散らかしている。エサにしているのか、それともサラダのように本当に桜を食べているのか・・・ 鳥の世界もいろいろあるようで、こんなところでキンクロハジロの小さな群れを見つけてしまった。冬場に見かける水鳥だと思っていたが、旅立ちはこれからだろうか。 ![]() 寒彼岸 ![]() 宇治十帖 塔の島の西寄り、朝霧橋を宇治神社方面に渡ったところに、源氏物語宇治十帖の記念像がある。背景に桜がかかると、途端に華やかな世界が戻ってきたように見えた。それをなお彩るかのように近くには寒彼岸の花が濃いピンク色に咲き誇っていた。 ![]() カヌーに乗った犬 京阪宇治駅を降りたとき、川沿いに停まっていたワゴン車の車上に乗っていたカヌーが浮かんでいるのを見つけた。遠くからでも犬が二頭、一緒に乗っているのが見えたので、急いで近くまで行ってみた。人間は元より、犬にもちゃんと救命胴着が着せられている。ラブラドール・レトリーバーとゴールデン・レトリーバー、どちらも水鳥用の猟犬だ。だが、彼らは猟とは違うようだ。水難救助の訓練だろうか。カヌーはこの後川の中央、流れがきつくなるところまで漕いでいき、あっと思った次の瞬間揺れたカヌーからゴールデンの方が流れに落ちてしまった。速い川の流れは犬を下流へと押し流そうとしたが、泳ぎの上手なゴールデンは必死に流れに逆らって川岸へ向かって泳いだ。カヌーはそんな犬を、少しでも波からせき止めるようにして船艇を横向けに着けようとしている。やがて犬は岸に上がった。 やれやれ・・・ そんなドラマを見守っている人々が大勢いた。 ![]() 白木蓮 宇治市の花が何か、私は知らない。しかし街のあちこちに見かける白い木蓮、私はこの花が好きだ。今日は冷たい風にあおられていた。 ![]() ポスター 今日のおまけはこれ。平等院へ続く表参道にあるお店先に貼ってあったポスター。桃の蕾の小枝、ポスターの色と商品、そしてそこへ陽が照らしているのが目に入った。 ![]() 雪の鳳凰堂 さぶ・・・ 早朝、そんなつぶやきとともに目覚めた。外はまだ暗い。とても静かな朝だ。 昨夜は雨だった。また、小雪が舞ったりしてとても冷え込んでいた。雨が降っているならそこまで冷えたりもしないだろうと、高をくくる。 だが今朝はそれに反して雪が降っていた。それもかなり激しい。 これはこれは・・・ 私はひとりほくそ笑む。鞍馬はちょっと失敗だった。あの日は宇治に行けばよかったと、昨夜反省をしていたのだ。この先どれだけの雪が降るか全く予想できない。だが今日はやってしまいたい用事もある。 急いで出掛ける準備をし、大急ぎで電車の乗客となった。目的地はもちろん宇治の平等院。だが、これくらいの雪なら宇治はさほどでもないだろう。 ままよ・・・ レンズは先日135mmを付けていたのでそのままでいい。 ![]() 池に写った鳳凰堂 8時半の開門に到着は9時少し前。入場者もまだ殆どいない。こんな天気の日に早朝からやってくるのは写真が目的の私のような者だけだ。すでに2・3人の男性が寒そうにしながら三脚を構えている。私はと言えば寒さ対策を整えてきたので大丈夫だが、手先の冷たさだけが堪えた。小雪が舞ったり強く降ったり、また止んだり。とても目まぐるしく移り変わる天気に翻弄されながらシャッターを切る。 少しすると鳳凰堂内部の拝観が始まり、阿字池の向こう側に人影がわらわらと出てくる。そんな人たちをやり過ごしながら、いい角度はないものかとうろうろしていると、鳳凰堂の正面でかじかむ手に息を吹きかけながら、三脚に据えたカメラのシャッターを押していた男性もやってくる。皆考えることは同じで、いいlocationはよく知っている。 鳳凰堂は阿字池に写り込む姿もとてもいいものだ。晴れた蒼穹の空の元ならもっとよかったが、贅沢は言えない。人影がないだけ運がいいと思わなければ。 ![]() 吹雪の鳳凰堂 もう帰ろうかと思い始めた頃になって、再び吹雪となった。 念願だった鳳凰堂の雪景色、完璧とまでは行かなかったが、まずまずの収穫で満足だ。 ![]() アオサギ(トリミング) ![]() 飛翔 宇治橋周辺には水鳥が多く生息している。橋桁の下には、物思いにふける、いや、エサを待つアオサギが一羽。もう少し近寄ってみようとしたら飛んで行ってしまった。羽を広げると、結構大型の水鳥なのだと気づかされる。 ![]() 宇治川上流 ![]() 大文字 ![]() 法 ![]() 妙 今日のおまけはこれ。午後になりようやく晴れ間が覗いてきた。五山の送り火は、オレンジに燃え上がる炎に替わって、真っ白な雪化粧だった。 ![]() 鳳凰堂 その1 ![]() 阿弥陀如来 内部は撮影禁止なので、ここで拝観をどうぞ。 ![]() 屋根の鳳凰 半世紀ぶりにご本尊の阿弥陀如来坐像の平成の大修理を終えた宇治平等院阿弥陀堂、通称鳳凰堂。その内部拝観が4ヶ月ぶりに再開された。 平等院は永承7年(1052年)、関白藤原頼道によって建創され元は別荘だったものが阿弥陀如来を安置する阿弥陀堂として建立された。今回の平成の大修理は、準備期間を入れると12年、平成15年からの5カ年計画で行われた。その費用国の補助を入れて4億6千万円にものぼる。 修理の内容としては、阿弥陀如来座像の金箔の剥落を防止するための樹脂加工が施行され、頬の金箔も補われた。そして眉間の白毫(はくごう)には再び光り輝く水晶が戻された。 また、像ではなくその頂上にある天蓋も1世紀ぶりの修理となり、埃が払われた。 今回の大修理では創建から950年の全てが想像できる修理となり、貴重な新たな発見もあった。座像の台座内部から色とりどりに輝くガラス玉や螺(貝殻の七色に光る部分で、螺鈿細工に使われるもの)なども発見された。ご住職は「今後の管理が大切。文化継承の新たな始まりとなった」とコメントされた。 時は観光シーズン突入。昨日から拝観再開。朝早めに入ったが、バスツアーの団体や修学旅行生で中はごった返していた。鳳凰堂の前、州浜を挟んだ広場では、次から次へと記念写真を撮っている。外国人の団体もあったが、言葉からロシア人ではないかと思う。「ハラァーショ」と聞こえた。 中高生の団体は、私のグループと一緒に鳳凰堂内部の拝観に入ったが、前のグループにも修学旅行生がいた。人数制限でお堂の中に入るので、早めに入場券を購入しておいて、時間を待った。 ![]() 鳳凰堂 その2 ![]() 鳳凰堂 その3 鳳凰堂を取り巻く阿宇池の北側には萩とススキが秋を彩っている。雲がかかったり切れたりして採光が難しかったが、赤い欄干の橋をアクセントに秋の鳳凰堂を描いてみた。 今ではすっかり色も褪せているが、創建当時は鮮やかな朱色がどんなに綺麗に池の水に映し出されたことだろう。平等院ミュージアムでは大阪芸大によるCGで、その美しさを見ることができる。もう何度となく見ているが、それでもため息がでてしまうくらいに素晴らしいものだ。末法の世に極楽往生を願って建てられただけのことはある。しかしこれは貴族のためのものであり、庶民には見ることの許されない阿弥陀様だったのだろう。 お堂内の阿弥陀如来は、数年前に見たときと変わっていないようには見えた。しかし、再び眉間に戻された水晶玉は、池から反射する陽の光に白く輝き、約1000年前の息吹を吹き返したかのようだった。 ![]() 平等院のチケットと信楽焼の笠地蔵 平等院のチケットは、秋の斜陽が差し込んだように影が長い。 ![]() 宇治橋 この橋の欄干には木材を使われている部分が多く、景観に配慮されている。また、両脇の歩道と車道を分離している植え込みは、宇治らしくお茶の木が植わっていて、もうじき秋も深まると花を咲かせる。この花はとても甘いいい香りが辺りに漂う。 ![]() 宇治川から宇治橋を見上げる 川岸に降りる石段を水辺まで行くと、さすがに少し生臭い匂いがあるが(何といっても琵琶湖の水なので)、こうやって写真だけ見ると思わず水遊びがしたくなる。 ![]() アオサギ ![]() アオサギの羽 この辺りもサギをよく見かける。今日も片足で物思いにふけっていた。運良くかどうかわからないが、鳳凰堂の近くでアオサギのグレーの羽を拾った。 5月以来の平等院。いつの季節でもいいところだ。春は藤。夏は蓮。秋は萩とススキ。冬の雪景色は体験したことがないが、とても綺麗だろうと思われる。 さて、次はいつ行こうか。 平等院 ![]() 信楽焼の笠地蔵 今日のおまけはこれ。平等院へ向かう参道沿いにある小さな骨董屋さん。かなりのお年と思われる女性が柴犬を看板犬にして営んでいる。その店先で見つけた陶器のお地蔵様。以前からこんな感じのお地蔵様が欲しかった。首を傾げているのがとても可愛い、作家さんの1点ものだ。 ![]() 長年、と言えば大げさだが、見てみたいと思っていた宇治平等院の藤棚を、やっと見に行く機会に恵まれた。 藤の花は期間が短く、これまでなかなかいいタイミングに恵まれなかったが、今年はなんとか行くことができた。多分今日辺りが見頃かと思ったが、どうも週末、金曜か土曜辺りだったようだ。上部1/3位が既に散っていた。それでもまだ何とか見られた。 昨日の雨のこともあり観光客は出足が遅いと踏み、少し曇ってはいたが早めに入った。薄雲は掛かっていたが明るかったため採光には困らない。 だがさすがにお昼前になるとどっと混み出した。中国語が飛び交い、日本人の添乗員さんの英語の案内は”Shall you go to museum”と、鳳翔館へ誘う声が響く。こうなったら人が入って仕方ないのでもうお終い。引き揚げた。帰りには用事がある。 ![]() ![]() 新茶の出荷も多く出回り始めているので、毎年恒例の新茶の地方発送を依頼するため、またまた東福寺で途中下車。 今熊野商店街のこのお店のご主人は、京都でも指折りのお茶のソムリエといえる人物。十数年新茶の季節はもとより、贈答品などよく利用する。 そんなに大きなお店ではないが、お店の一角に小さなテーブルが2つあって、お抹茶のsweetsが頂ける。また、自分で甜茶を挽いておうすを点てて頂く体験お茶席ができる。sweetsのなかでもお抹茶のsoft ice creamはお抹茶だけでなく、細かな茶葉が入っていてとても豊かなお茶の風味と薫りが楽しめる絶品。観光地の350円もするsoft ice creamより断然reasonableな160円! 今日は持ち帰りに便利なようにお茶壺型のもなかを買って帰った。takeout用のカップをかぶせたsoft ice creamもある。 またゆっくりとお茶を煎れよう。 大谷園茶舗 京都市東山区今熊野椥ノ森町7 075-561-4659 http://www.joho-kyoto.or.jp/~otanien/ お知らせ;後日平等院の藤を本家にupします。 追記;明日、平等院upする予定です。 |