
その1
ここにも比叡山の借景がある。

その2
門をくぐったとき、目の前が明るいことに気が付いた。昨シーズンの雪の日、ここにはもっと多くの樹木があった。蝋梅が雪を被っていたのも覚えている。その茂みが一切なくなっている。右手の大きな檜はそのままの姿だったが、左手のお庭は随分と手を加えて変えてしまわれたようだった。
そんなこんなを思いながら拝観受け付けを済ませる。

その3
杉木立の向こうには比叡山。よかった、はっきりと見えるではないか。

その4
先客はたんまり・・・ この季節だ、それは仕方がない。やっと空いたところにタッチの差で入って来られたかなりのご年配の女性ふたり。固い板の間に座ろうとされるので、ホットカーペットの敷かれた座り心地のいい方へ促す。実のところ、そこに座られるとちょっと困るのだが、そんな高齢者を板の間に座らせるわけにはいかない。
我ながらお人好しだなぁと思うが、やっぱりそんなことはさせられないではいか。これが厚かましそうなヤツなら舌打ちさえしたかも知れないが、申し訳なさそうに座る人には座り心地のいいところを勧めてあげなければ。

その5

その6

座る位置によって微妙に異なる比叡山の姿。

その7
そんな姿を探すのもまた楽しい。今回もいい景色を見ることができた。

その8
名残惜しそうに振り返りながら帰途へ着いた。