
その1
昨日の続きを。公演を終えて、手はず道理に大急ぎで荷物を片付け、迎えのバスに乗ってレセプション会場へ。劇場を出るとき、お世話になったスタッフの方々とお別れするのが切なかった。しかし州知事を待たせることはできず、プレゼントの紙袋(州の家紋入り!)と花束を抱えて舞台衣裳のままバスの中へ。

その2
通訳を交えて州知事や多くの方の挨拶が続く。山田知事さんも。
あ、カメラ目線をありがとうございますm(_ _)m

その3
いつも質素な食事ばかりだったので、いきなり目の前に出されたごちそうに目移りする。お皿もホテルの紋章入り。ビアグラスにも。給仕に回ってこられた方が、
sake?
へ?
なんだかよく解らないままに小さなグラスを貰い、くんくんと香りを嗅ぐと、
お酒!日本酒や!
訪問団は伏見のお酒を持参したらしい。サンクトペテルブルグで飲むお酒のお味はちょっと格別だった。

その4

その5
なんやかんやと口実を設けては乾杯をする。よく聞く話だ。少しずつ飲まないと、この先何回乾杯しなければならないか解ったものではない。でも、和やかな空気に満ちている。談話の響きや笑い声、グラスや食器の当たる音。何とも言えず心地がいい。

その6
ひと通りの挨拶が終わり、じっと舞台の上で待っていた楽団が紹介される。

その7

その8
ロシアの楽曲や歌は、案外日本でもよく知られている。バスの中でも大合唱したほどだ。民族楽器のバラライカの生演奏は見事だった。ボーカルの女性の声のいいこと。ロシアでも1位2位を争う歌姫だそうだ。

その9
歌と演奏が始まる頃には、みんなかなり打ち解けてきていて、あちこち席を回っては挨拶をしていく。我々のところにも山田知事さんがお越しになり、みんなで記念写真に収まって頂いた。美人のアレキサンドリアは州の職員、身分は若いので下の方らしいが、我々のために自分にできることを精一杯行って下さった。
劇場で上映したスライドショーと、7月の国際交流会館での舞台スライドショーを入れたDVDを誰かお土産に渡すつもりで持参していたので、これを彼女にプレゼントした。ラベルも作り、袋はちょうどハローキティのジップロップがあったので、それに入れていた。このキャラクターはどの国でも人気なので、とても役に立つ。日本からのお土産はこんなキャラクターものだとか、メーカーのお菓子。案外そんなのが喜ばれるのだ。対応して下さるスタッフがどんな人なのか事前に解っていれば、もう少したくさんお土産も準備したのだが、ちょっと残念だった。

その10
人の動きが激しくなったので、演奏している側まで行ってみた。ステージの下で操作しているこの楽器が珍しくて、とても気になったのだった。名前は解らなかったが、日本のお琴に似たようなものらしい。

その11
再びロシアに行くことはまずないだろう。しかし会場の未知らぬ人と一緒に写真を撮り、お香の松栄堂さんから頂いたお香のしおりを配り、ちゃっかり営業活動。どこかで何かがきっかけになるかも知れないのだから。
楽団の方々が退場していく列に、我々は惜しみない拍手と笑顔で御礼を表現する。パーティ会場で生演奏が行われるのと言うことは、やはり特別なのだなと思った。それなのに、ロシアの人たちは楽団の人たちに無関心だったように感じた。

その12
州の役人、京都からの訪問団は、なにやら次の予定があるとかないとか言って、まだデザートも出て来ないうちに会場を出て行ってしまった。なんだか失礼だな。我々はようやくゆっくりと座り、名残を惜しむようにケーキに歓び、コーヒーで流し入れた。公演から緊張の連続で、空腹感も何も解らない。しかし胃が痛んでいたのは確かだ。
コーヒーを飲み終えると、ついにロシア公演もこれで終わったのかと感無量だ。ごちそうさまでしたと手を合わせ、会場を出るときにはホテルスタッフの方々に、みんなで、
ごちそうさまでした
ありがとうございました
美味しかったです
と、声を掛けた。言葉は判らなくとも、この状況なら向こうもきっと理解できるはず。先に出ていった人たちもそんな言葉を掛けたのだろうか?いや、掛けていないように思う。
そして、ここからがこの日の一番重要なこと。訪問団は府庁の職員も多かったのだが、中にはかなり上機嫌になり足元も危なそうな人も・・・ いくらロシア人は酔っぱらいが多いとは言え、公式のレセプションでその醜態はないだろう。同じ日本人として恥ずかしい。遊びできているならともかく、京都府の訪問団として来ているのに。まあ、きっと夏休みを兼ねているのだろうが、やはりみっともない。きつい口調で注意させて貰ったが、きっと酔っぱらっていて覚えていないだろうなぁ。
最後の最後に非常に疲れた思いだった。さあて、明日は夜の便で帰国だ。7泊9日の日程は長いようであっという間だった。
この続きはまた今度。最後の観光に行く。