
その1
前夜から激しい豪雨に襲われた京都市内。鴨川も増水し、再び当日のお昼前から断続的に豪雨となった16日は、五山の送り火。これは行事ではなく、祭事なので余程のことさえなければ行われる。それ故、「大文字焼き」などという言い方にはかちんと来るし、検索エンジンのキーワードにもその言葉が出てくると、知らない人がこう言った履歴を残すのだと思うとちょっと悲しくなる。
火床にはシートが掛けられ、濡れないように保護されていた。夕方まで降っていた雨も暗くなる頃にはようやく上がり、点火を待った。
20時ちょうど、大文字にぽつんとオレンジ色の炎が見えた。それに続き、見る間に大の文字を形作っていく。しかし、やはり直前までの雨の影響が残っているのか、火の燃え広がりが今イチだった。

その2
続いて20時05分、妙法に灯りが灯る。

その3

その4
今年から5分間隔で点火されたのだが、妙法は同時の点火だった、らしい・・・ 私はこのポジションまで行った時には既に両方文字が浮かび上がっていたので、確認はできておらず、写友さんからその旨をお聞きした。

その5
妙法から舟形は近い。横目で灯っていくのが見える。頃よく燃えさかる頃を見計らう。

その6
何となく霞んで見えたので、露光時間を若干長めにしてみると、霧の中にいるように見えた。これもあとから写友さんたちの画像を拝見してみると、もっと麓からご覧になった方々は、川霧が上がってきて、幽玄のような姿に見えたとのこと。ちょっと気になる姿に感動した。

その7
左大文字はちょっと小振りだ。しかし大文字のように堂々と見事な筆さばきが魅力ではないだろうか。素晴らしい形だと思う。

その8
8時20分、いよいよ最後の鳥居に点火。さすがに嵯峨野では遠くて、かな~りのトリミング。広沢の池には、今頃は色とりどりの灯籠が流されているのだろうなぁと思いながら、静かに合掌して亡き父や叔父叔母の冥福を祈った。折しもこの日は、叔父と叔母の13回忌の法要をしているはずだった。
1週間前は台風で、そして今週は停滞した前線の影響で、市内も大きな被害を受けた。府下では亡くなられた方や、大きな被害に遭われた方など、被害が広がっている。どうか1日でも早い復興が行われることを願います (合掌)