
その1
暑かった1日もようやく日暮れを迎え、しかしまだ昼間の熱気がまだ街中に籠もり、夕焼けも徐々にその色が淡くなる黄昏時。下鴨神社では夏の風物詩、御手洗祭が行われていた。
平安時代、季節の変わり目に貴族は禊祓いをして、罪、けがれを祓い無事に過ごせるように祈っていた。今は6月30日、もしくは7月31日に夏越しの祓えとおおつごもりの祓えの2回になってしまったが、本来は季節の変わり目にはこう言った行事を行っていたようだ。その名残は、今はこの下鴨神社、夏の風物詩御手洗祭として続いている。

その2
参道には延々と夜店が並び、金魚すくいに夢中になる子供がいる。その背中からも真剣な空気が読める。

その3
行列は延々・・・ いつになればたどり着けるのか。

その4

その5

その6
これでもかというくらいに列を作り、ようやくたどり着いた。長い待ち時間だったが、その間に提灯の灯りが昼間の酷暑を癒してくれた。もっと早い時刻に出たかったが、あの暑さではその勇気がない。25日にも用事があって出かけたが、これは熱中症寸前か、と言うほど厭な汗がどっと出て来て焦った。

その7
受け付けでお灯明の小さな蝋燭を受け取り、御手洗川へと降りていく。行列も凄かったが、橋の向こうに見える人混みも凄そうだ。
足の先を水に入れた途端、ちょっと、いや、かなり後悔。余りにも冷たすぎる。ふむ、仕方あるまい。なんとか頑張ってみるか。

その8

その9

その10

その11
凍えて痛くなる足を、まだ熱気の残る石段で暖めながら、なんとか自分のお灯明を置いてくることができた。

その12
おお、足の裏がたくさん。足形の御札に名前と年を書いて、御神水に浸して祈る。

その13
人の流れは途切れることを知らない。むしろ増えているようにも感じる。彼らの願いは何だろう。夢は何だろう。たくさんのお願い事が御手洗川の果てしない流れに流されていった。

その14

その15

その16

その17

その18

その19
境内中を提灯の灯りが照らし出す姿は、何とも言えない優しい景色だった。

その19
参道はまだまだたくさんの人出賑わっていた。納涼市 御手洗祭は29日で、5時半から22時まで。

その21
今日のおまけはこれ。恐ろしい行列にもうだめかと思ったが、最後から3個目でぎりぎり手に入れることができた。ふぅ、やれやれ。足元からすっかり冷えてしまい温かいお茶で食べたが、極楽気分だった。みたらし団子はやはりここに限る。