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桂川流域見聞録その1
1-IMG_1273.jpg
その1

IMG_1273 - コピー-1のコピー

 日吉ダムは雨に霞んでいた。放流まではしていなかったので、流れる音はそれほど大きくはない。雨降りだったので今回はコンデジで。

 一口に桂川流域と言ってもどれだけの広さがあるかご存知か。水源は広河原に始まり、多くの細い支流を集めて大きく西へとルートを取り、やがて丹波山地の南側を南下して、最後とても狭い保津峡を通って京都盆地へ流れ込み、鴨川と合流する。
 よって実は比叡山から東を含めて京都市内全域の雨水が桂川に注ぎ込むことになる。その先で木津川・宇治川と交わって淀川となり大阪湾へ注ぐ。これだけ広い面積を占めるのだ。

2-IMG_1290.jpg
その2

 その桂川、上流は大堰川、保津川と呼び、嵐山の堰で桂川となる。その曲がりくねった川は亀岡で度々水害を起こすため、その治水のために作られたのが日吉ダムだ。しかし他のダムと違うところは、当初から住民に開かれたダムとして、多くの施設が作られ地域振興と観光利用としてのダムに整備されたことだろう。温泉施設や体育館、キャンプ場、そして今は道の駅としても機能している。週末ともなれば広い駐車場はいっぱいになる。府下でも有数の観光レジャー施設なのである。

 そんな日吉ダムの見学と、流域の変化について研修を受けてきた。ダムの中は見学自由だ。何しろ開かれたダムとして、ダムの機能を知って貰いたいから。つまりはまあ、ダムは必要だったのだと肯定の意味を含めての正当化だ。何処でもそうだが、ダムが出来たことによる明の部分と暗の部分と、どうしてもできてしまう。見方を変えるとそうなってしまうのはどんな事例にも言えること。

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その3

 これは負の面だ。桂川上流は平安京が作られる時から材木の供給源だった。その筏を組んだものだ。今ではダムができてその技術も消えつつある。それを復活させようと筏プロジェクトの人たちが実際に組んだ筏。昨年は保津川を下って嵐山まで流したそうだ。今年も9月に予定している。組み方の技術、流す時の操船(とでも言うのか)の技術を伝える人も、もう殆ど残っていないのである。

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その4

 これはダムの見取り図。どこのダムでもそうだが、ここも大きな谷を、豊かだった田畑をダムの底に沈めてしまった。

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その5

 東日本大震災の時は、さすがにここは閉鎖した。災害に乗じてテロを起こされたら南丹や亀岡どころか、京都市内も水没するから。

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その6

 冷気で曇って見えにくいが、増水した時にはこの鋼鉄の蓋を開けて放水することになる。こんな重要なものまで見せていいのかと、指導の先生が言う。本当にその通りだ。

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その7

 エレベーターでダムの上に出た。

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その8

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その9

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その10

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その11

 高い所が苦手だが、思ったより恐怖心はない。ダム湖天若湖(あまわかこ)が美しいからだろうか。夏には水面に灯りを浮かべて、元在った人家を再現するプロジェクトも行われる。天若湖アートプロジェクトで検索すべし。今年は8月3日から4日の土日。JR日吉駅からは送迎バスが出るはず。

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その12

 ダムの周囲をバスで回る。湖水の水際にに降りられる場所があるという。

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その13

 ここでも外来魚の駆除に苦労している。ところが腹立たしいことに、ここはバス釣りでは関西屈指の名所と紹介されいるのだ。馬鹿みたい。カメラを持つ人にもマナーの悪い人はいくらでもいるが、それ以上に多いのが釣りをする人だと思っている。

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その14

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その15

 水辺に向かって降りていくと、藤の花が甘い香りを漂わせていた。周囲にも多かったのだが、昔、筏流しをしていた時にはこの藤蔓を使って組んでいたので、その名残なのかも知れない。誰にも見て貰えなくなった花がちょっと悲しそうだ。

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その16

 夏の渇水時期になると、ずっと先まで地面が現れるとのこと。

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その17

 再びバスに戻り、上流を回る。その奥には世木ダムが見えて来た。1951年発電のために作られた関電の水力発電所。

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その18

 ダム自体はもう機能しておらず、この通り基礎だけが遺構のように残っている。しかし八木方面に向かって山中を水を通すトンネルがあって、僅かだがそこではまだ発電を行っているのだ。

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その19

 ダムというのは、建設により集落を離れなければならなかった人の思いを乗せて流れている。その思いを下流のものたちは知らない。そのギャップを縮めるのが天若湖アートプロジェクト。離村をチャンスとして人生を歩み出した人もいれば、その悲しみを「人さまの役に立つために離れた」と、違う形で自分に納得させて生きている人もいるのだと言うことを、我々ダム湖の水の供給を受けているものはほんの少しでも考えて欲しい。

 そしてダムは自然を破壊してしまうものとだけ考えずに、電力や治水に大いに役立っていると言うことも思って欲しい。でなければ水害で命や財産をなくした人の悲しみが救われず、その人たちのためにふるさとを離れる決断をした人たちの気持ちが報われないではないか。

 ダムができたことにより海へ流れる土砂に変化が現れて海岸線が痩せていく、だから賛成できないと思うこともあったが、どんなことでも裏表で見なければならないのは今に始まったことではないし、何事に於いてもそうなのだ。何でも反対反対、と大声で言う前に、半歩でも下がってもう一度考え直せるようになりたいと思う。

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その20

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その21

 今日のおまけはこれ。ダムの近くで見つけた鹿の骨。たくさんいるそうだ。さぞかし畑に被害が出ているのだろう。
【2013/05/26 00:00】 イベント | トラックバック(0) | コメント(6) | Page top↑
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コメント
eiさん、こんにちは。

ダムにまつわることはこれだけでなく、
色んなことが複雑に絡み合っているのだなと思いました。
外来魚を捨てた人は、
反省なんてしていませんよ。
死んでも後悔はしないと思います。
自分の楽しみのために害になるバスを放つ人たちですから。
【2013/05/26 13:09】 URL | 阿修羅王 #QmhNi1cU[ 編集]
youpvさん、こんにちは。

日吉ダムは初めてではないのですが、
裏事情はこんな機会がなければ知ることはなかったでしょうね。
書きたいことはもっともっと、たくさんありました。
簡単には言い切れないくらいに。
【2013/05/26 13:07】 URL | 阿修羅王 #QmhNi1cU[ 編集]
アラックさん、こんにちは。

いいや、決して広くないですよ。
今回はこんな機会があっただけです。
そしてちょっと考えさせられましたね。
【2013/05/26 13:01】 URL | 阿修羅王 #QmhNi1cU[ 編集]
へぇ~上流にこんなダムがあるのですか。
ダムに纏わる話、悲喜劇こもごもですね。

外来魚!最初に放流した人(日本全国共通)は
死んでも死に切れないほど後悔しているでしょうね!
【2013/05/26 05:33】 URL | ei #4tctviVI[ 編集]
おはようございます。
興味深い内容でじっくりも読ませていたたきました。
日吉ダムの近くは良く自転車で走りますが
中に入った事はありませんでした。
【2013/05/26 05:24】 URL | youpv #7yu2AX4I[ 編集]
阿修羅王さんの撮影範囲の広さは凄いですね。
アラックは、庭くらいですよ。
いつも、バグースを有難うございます。
【2013/05/26 04:03】 URL | アラック #mQop/nM.[ 編集]
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