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![]() 古代蓮と鳳凰堂 平等院で古代蓮の「平等院蓮」が見頃となった。真っ白の綺麗な蓮だ。 1999年の発掘調査で見つかった200年前の種。それが2001年に開花、以後、毎年美しい花で楽しませてくれる。 ![]() 古代蓮その1 ![]() 古代蓮その2 平等院蓮と名付けられた白い蓮。しかし蕾は淡紅だそうだ。この日は蕾は見つけられなかったので、実際自分の目では見ていない。そして咲くと真っ白で花びらの先だけ、ほんの少しだけ淡紅色・・・ 江戸時代の蓮とのこと。その時代には蓮だけでなく、桜もそうだが、植物の改良が多く行われた時代。なんと文化の華やかだったことか。 ![]() 睡蓮と鳳凰堂 鳳凰堂の向かって左翼を臨むこの位置も、私のお気に入り。もっとたくさんの睡蓮が咲くともっと綺麗なロケーションになる。この日、晴れたり曇ったりで、いまいち阿字池の水色が冴えない。 ![]() 大賀蓮と鳳凰堂 またかと言われそうな大賀蓮。だが、蓮の原種とも言える種類なのだ。 蓮の種類としては約20種類ほど鉢植えにして展示してあるそうだが、一度に全てが咲くわけではないから、そんなにたくさんの種類があったとは気づかなかった。2・3年前は、地図に場所と種類を記して拝観時に頂いたが、最近はないようだ。ちょっと残念。それを見ながら回るのも、ちょっとしたスタンプラリー気分だったのだが。 さて、この続きはまた今度。 平等院 ![]() 笠地蔵 大人買い、なんて魅惑を秘めた言葉だろう。こんなことができる大人になれるとは思いも寄らなかった幼い日。 宇治平等院参道沿いにある小さな骨董屋さん。老夫婦と老柴の営む、本当に小さなお店。私のお気に入りのお店だ。そこを通る度、お買い物する用事はなくても必ず外に飾ってあるお皿や置物を見る。今日はお気に入りの信楽焼でできた1品ものの笠地蔵様が2人いる。 欲しいなあ・・・ その直ぐ横にはとても小さな豆地蔵様が4人、並んでいる。手を出したり引っ込めたり。きっと悩んでいる姿を見たのだろう、お店の奥から老婦人が出てこられた。 どうですか、ひとつひとつ、手作りなんですよ。後ろには銘が入れてあるでしょう (うん、知ってる・・・) 遠くから来はった人が二つ、三つって、まとめて買って行かはるんです そういわれると、次に来たときにないことだって考えられる。これは連れて帰らねば・・・と、二つとも頂くことにした。老婦人はお地蔵さまを二つ持ち、そしてその隣の豆蔵様も・・・ これはおまけしときましょう え?え?うれしいっ! ![]() 豆蔵 というわけで、2cm程度の小さな豆蔵様も一緒に帰ってきた。この豆蔵様、確か6個で一組になって、台の上に乗っているものではなかったかな、と。裏を見ると剥がしたようなあとがある。ひょっとしてばらばらになってしまったものかも知れない。 笠地蔵様は6個揃えるつもりだし、この子たちもあと2個、どこかで探してこよう。 ![]() 集合写真 ところで、豆蔵様の足元、小さなくぼみが二つ。一体これはなんだろう。写真を撮って気がついた。妙に気になるこの二つのくぼみ・・・ ![]() 大賀蓮 先日、21日(月)の日帰りバス旅行、はじめの目的地は大賀蓮園。名神を岐阜羽島で下りて直ぐだ。隣にあるかんぽの宿の大駐車場にバスを止め、そこからぞろぞろ・・・ ![]() 広さはそれほどでもないが、周囲と中心のあたりにネット状の足場が組まれているので、蓮の中に入っていくことができる。とても大きな葉っぱ(直径70cmくらい)で、茎も長く、アイヌの神話に出てくるコロボックルになったみたいだ。生えている足元も見えるので、小さな魚や蛙、タニシなどが見える。 ![]() 花は多くはなかった。元々花付きが少ないのか、それとも時期だったのか、その辺は私には不明だ。だが、シンプルな花だが、その上品さは綺麗だと思う。花の大きさも大きい。 ![]() ここの蓮は千葉県から贈られたもので、大事に育てられている。1951年、大賀博士が東京大学グランド地下の遺跡から発掘した3粒の蓮の実。そのうち1個から芽吹き開花して、その株を全国に増やしていった。 蓮の実はとても固い殻に覆われていて、水の中に落ちても直ぐに芽を出すとは限らない。こうやって2000年前の縄文時代の蓮の実が保存状態がよかったため、現代に甦ったのだ。そう思うとその生命力の強さ、子孫を残すための植物の知恵には感服する。 ![]() 琵琶湖烏丸半島周辺に自生している蓮は、種類が特定されていないそうだ。しかし普通に見かけるこの淡紅色の蓮、少なくとも大賀蓮の子孫ではないかと私は思う。 泥の中から勢いよく葉を繁らせ、とても美しい花を咲かせる蓮。極楽浄土で咲く花と言われるだけのことはあると思う。泥は醜い人間社会、そこから選ばれしものだけが咲かせることのできる蓮の花・・・阿弥陀様は人をえり好みされるとは思わないが、あとは自分の努力次第なのだろう。 ![]() 藤の花 今日のおまけはこれ。かんぽの宿に咲いていた藤。この一房だけが咲いている。この春、咲き損ねた蕾が伸びたのか、遅ればせながらと恥ずかしそうに咲いていた。 大賀はすまつり ![]() 現在外は大嵐。12時頃から激しい雷雨となっている。 連日の酷暑とねこのお願いねこが効いたのか、朝から怪しげな雲が見え隠れ。正午前になって、ごろごろと雷鳴が聞こえ始め、南東の空にはチャコールの雲が広がり始めた。 昨夜も雷鳴だけで終わってしまい、熱帯夜を通り越して、なんと命名すればよいか。とても寝苦しい夜が何日続いていたか。 ![]() 南から雷雨がやってくるのを、山城次郎という。あまりにも激しい雷雨で、あっという間に比叡山も黒い雲に覆われた。強い東風に乗って、雨がベランダに吹き込んでくる。 何回も稲光が暗い空を輝かせ、盆地全体に轟き渡る雷鳴が叩きつける。比叡山、愛宕山、多分落ちているだろう。避雷針のついた建物にいるからこうして安心してPCをいじっていられるが、それでもたまに電圧がふっと下がるようで、蛍光灯の光量が揺らぐ。 屋上に上がったが吹き込む風雨に諦め、その直ぐ階下の北側廊下に立っていると空に近いせいか、頭の上で雷が鳴るのだ。頭をパーンと叩かれた気分。大きな雷が続けざまに2回轟くと、さすがの私でもちょっと足がすくんできた。 これだけ降れば、ようやく涼しくなるだろう。しかし河川では急な増水もあるだろう。くれぐれもお気をつけ下さい。 どうぞ、昨日みたいな災害が起こりませんように。 ![]() ヤマユリ 府立植物園にて 暑いおり、どなた様も御自愛下さいませ。 暑いのを我慢するとか、エコのためにエアコンはつけないとか、設定温度を高めにするとか、そんなのは全く無駄なので、適度な温度に下げ、身体の調子を整えること。 温度設定はエコには関係なし。それよりもう少し下げないと暑くて仕事の能率が上がらない、そんなときはそれによる経済損失の方が大きい。我慢して体調を崩して病院に行く医療費の方が高くつくかのだから。 ![]() すずめの木 あまりにも人に慣れた植物園のすずめ。彼らだけではないのだが、特にすずめは正直かも知れない。なぜこの子らはこんなに並んでいるのか。 ![]() 「ちょっとぉ、見ないでくんない?」 パンくずがもらえるのを知っていて、それをじっと待っていたのだ。 ![]() ![]() ![]() お代わりまだかな ![]() なかよし ![]() 羽繕い ![]() マガモの牡 今日のおまけはこれ。マガモ。羽ばたくと、綺麗な羽が見える。 ![]() 暑さの厳しいおり、少しだけ涼しげかと思われるものをいくつか。 ![]() ![]() どうやったら二段で羽化できるのだろう。(それは蝉に訊いて・・・) ![]() ![]() ![]() どうやったらこんな高い桜の枝まで昇ってこられるのだろう。 ![]() ![]() ![]() 昇っているうちに、迷子になりそうなものだ。 ![]() 虫繋がりで赤とんぼ ![]() ヒオウギ 今日のおまけはこれ。もう盛りは過ぎているが、まだ綺麗に咲いている。咲き終わったあとの、ちりちりと巻いた花殻が面白い。花が終わった後の黒い実が、これも深い黒で綺麗だ。 それがぬばたま。和歌などで黒の形容詞に使われる、あおのぬばたま。 ![]() あんな、うちが顔を洗(あろ)たら、雨が降るねんて・・・ ![]() そらな、毎日暑い日が続いてるで、ほんまに。うちらもしんどいねん。 ![]() でもな。うち、毎日、顔 洗てるで、ほんまに。せやけど、降らへんやん。 ![]() うちらねこが顔洗たら雨が降るって、ほんまやろか。 ![]() デニッシュ食パン 紅茶バージョン 先日伊吹山に行ったとき、名神多賀SAで休憩に入った。名神を上がるとき、ここで休憩に入るのは予想していたので、ちょっと楽しみにしていた。このSAには京都の美味しいデニッシュ食パンを販売しているのだ。なにをわざわざ滋賀県まで行って京都の食パンを買うのか、自分でもおかしくなる。 通販ではプレーンしかなかったし、本店での販売がなかった、というのは以前の話し。駅前の近鉄百貨店が何種類か売っていたのに、お店もなくなり、寂しい思いをしていた。 昔、3年前だ。以前の職場には、たまにボロニアのお店から出張販売もあった。そんなこともあり、多賀で売っているのを知ってからは、名神を走ることがあれば立ち寄っていた。 で、今回も買ってきたということ。今、バターが品薄で大変だろうなあと思いながら値段も変わらないままで嬉しい。ところが、ところがなのだ。なぜこのパンをアップする気になったかというと、味が・・・ このパンはしっとりとしていて、焼かずに食べても美味しいし、焼けばもっと美味しい。クロワッサンのようになって、カロリーを気にしながら食べなければいけないくらいだったのに、一口食べてみて、 あれ・・・? しっとり感がない。次の日、朝ご飯のトーストにして再び、 あれ・・・やっぱり、違う・・・? ちょっとバターのしっとり感が薄れているように思った。私の思い過ごしであればいいのだが。名神を走る用事が度々あるわけでもなく、再び検索。今度は通販も本店での買い物も大丈夫。また愛車で買いに行こう。 近所の小さなスーパーにも、ようやくバターが戻ってきた。ただし、ひとり1個。これで安心してお菓子を作ることができる。全くとばっちりもいいところ。どこに食べ物を燃料にして燃やしてしまうなんて、そんな莫迦なことを考える人がいたものだ。バチが当たるから。 京都祇園ボロニア ![]() くれぐれも、遅れないように・・・ 以前から行きたいと思っていた伊吹山。公共の交通機関を利用するととてもたいへんだ。安い日帰りバスツアーがあったので、山の天気は一か八かで申し込む。(雨女は辛い・・・)これが7月21日のことだった。 先に大賀蓮を見るために岐阜羽島へ。バスの中は鳥肌立って寒いくらいにエアコンが効いていたが、外は蒸し風呂。あっという間に汗だく。集合の時刻に走って辿り着くと、汗は2倍・・・ 帰ってきたのが最後だったのだ。 済みません、遅くなりました・・・ 遅刻した学生よりも恥ずかしかった。そして心に決めた。集団行動なのだから、遅れないように。 ![]() お弁当 次の場所に向かうあいだに、車中でお弁当を食べる。乗車したとき、既に配ってあったのだ。時間が惜しいので、みんなもくもくと食べる。市販のお弁当なのでちょっと味が濃いが仕方ない。だが、量はちょうどいい感じ。 蓮を見に行っている間に、添乗員さんは伊吹山の天候をリサーチ。これからもっと崩れるということで、ひとつ飛ばして伊吹山へ。 ![]() 山頂の霧 伊吹山が晴れ渡っているところを見たことがあっただろうか。今回もどんどん霧が濃くなっていく。バスの下は遙か先まで霧がかかり、勾配の激しいドライブウエイを昇っていった。 外は霧。時折風が吹いて晴れていくが、濃い霧に包まれている。それでも陽射しの強すぎる快晴よりはましだろう。みんな一番昇りやすい登山道を目指して上り始めた。 ![]() 露 ![]() ヒヨドリバナ ![]() ヨツバヒヨドリその1 ![]() ヨツバヒヨドリその2 高山植物は平地の植物とはかなり異なると聞いていたが、亜種があるくらいで、これくらいの標高なら大きくは変わらない。しかし、似たような花も多く、あとから調べてみたが、ちょっと自信がない。 それにしても凄い霧だ。たちまち服はしっとりと濡れてしまった。風が吹くと、冷たくて気持ちがいい反面、ぞくっと寒く感じる時もある。植物もしっとりと湿気に包まれ、雨上がりのようだ。霧のために天然のフィルターがかかったみたいになっていく。 ![]() ハクサンフウロソウ ![]() フウロソウ エゾフウロソウも見られるようだが、丸い花びらとぎざぎざに別れた花びら、この中間のかたち・・・ どうも識別が難しい。 ![]() キオンの上でホバリングしている蜜蜂 紫の花で「紫苑」黄色い花で「黄苑」、まあ、そんなものだ。 ![]() カワラナデシコ 山頂にあっても「河原なでしこ」、これはノーコメントにしておく。まあ、そんなものだ。綺麗であればそれでいいし。 ![]() シシウド フェンネルみたいだ。うどの仲間だが、食用にはならないとか。 ![]() われもこう 一足先に秋の花を発見。 ![]() 濃い霧と雨雲(車中から) 帰りの峠道は雲の中。雷が鳴りそうだ。そんな中を帰ってきた。快晴ではなかったが、山頂の強い紫外線も弱められたし、ちょうどよかったと思う。 ![]() アマガエル 今日のおまけはこれ。山頂の駐車場のトイレ、その手洗いのしたからころころと鳴き声がするので覗くと、こんなところにいた。数cmほどあった。 ![]() 水上スキーを曳くモーターボート 長いタイトル。趣味が悪いと思われそうだ。 水生植物公園と言うほどなので、水辺の生き物もそれなりに見かける。断然多いのはトンボだろう。そして鳴き声だけならウシガエル・・・ 水辺に下りれば幾度となく聞くことができる。何回も聞きたい人は、じっと座っていればいい。(いや、別に聞きたくはないけど) ぶぉっ ぶぉっ・・・ ![]() 顔だけで失礼します・・・ ![]() 睡蓮の池で泳ぐオタマジャクシ 大きくなったら、なんになろう。蛙の子は蛙。道は無限大だが、叶う夢を見たいもの。夢ばかり追いかけて現実を見なくなったら、ニートになりそうだ。 夢を持たない子供はおかしいという人物が、身辺近くにいる。大きくなったら電車の運転手だとか、ケーキ屋さんだとか、そんな夢も持たず、どうやったらお金が儲かる仕事ができるか。(自分の頭脳と相談するように) そんな現実味のありすぎることばかり考えているのは寂しくないかという。。おかしいというのだ。 そこまで考えなくてもそこはそれ、現実問題だ。ただ、現在の時代の流れが、いかにして他人を欺してお金を取ってやろうか、そんな事件がはびこっているせいもあるのだろうか。 夢は大きい方がいい、大きな夢を持つことはいいことだ、そんなことが通じたのは昔のことだろう。この世の中でどんな夢を持てというのだ?子供の進路をずっとレールを敷いてしまう親。進路を相談しても相手にせず親の意見を通す。大学を卒業しても仕事が見つからない、博士号を取っても大学に残って研究ができない。できても見合うだけの収入ではない。派遣社員の自由化により、より待遇の悪化。そして過労死・・・ などなど、きりがない。 この年(いくつだ?不詳)になって、やっと自分の好きなことができるようになり、自分の夢とはどんなものか考えられるようになった。 生活するのに精一杯で、夢を叶えるどころか、マイホームの夢さえやっと叶いかけたところにリストラ・・・ そんな時期に何が考えられただろう。それでも自分はこんな夢を持っていると、胸を張って言える人がどれくらいいるだろうか。また、夢ばかり追いかけて現実を見ることができない人。人は霞を食べて生きていけないのだから。 ![]() シオカラトンボ 先日サスペンスをちょっと見ていて感じた、夢について。将来を不安がって臆病になることもないが、さりとて、夢ばかり追いかけて大きな口を叩くような人生を送るのは、絶対に嫌だ。 私の夢はようやく最近見つけられた。これまでの人生で、夢など持ったこともない。叶ったらいいな、と秘かに考えるくらいの小さな夢。 夢はそれくらいがちょうどいいと思う。 ![]() 水槽のヒキガエル ところで、コンデジで撮った画像がいくつか見つからない。ゴミ箱を探すが捨てていない。でも確かにPCで確認した記憶がある。おかしい。おかしいと言ってもないものはないのだから仕方ない。 みずの森に行ったとき、ついでだからと、駐車場を挟んだ丘の向こうにある滋賀県立琵琶湖博物館へ行った。共通券で少しだけ安くチケットが買えるのだ。ここでは琵琶湖の歴史を始め、体験学習なども行える。 2階は琵琶湖のおいたち、遺跡、琵琶湖の環境と人の関わり方など、多くの展示物がある。京都は文化の歴史が深いが、こちらは人と環境の文化が素晴らしい。古代から栄えた農業、水産加工など、この歴史が日本の文化を支えたと言っても過言ではない。機会があれば、ぜひとも1回みてほしい博物館だ。(決して博物館の回し者ではない) 私の目的はといえば、1階にある水槽。琵琶湖の生き物がたくさん展示してある。海遊館のようにドーム型の通路があって、水の中から水槽が見られる。 ![]() ヨシノボリ で、何がないのかというと、ビワコオオナマズと最近発見された黄色いオオナナマズの画像。確かにあったのだが、どこに紛れたのやら。 ![]() チョウザメ 今日のとっておきはこれ。チョウザメとはあのチョウザメ。キャビアを採るあれだ。兵庫県の山間の町で、これを養殖して国産のキャビアを売っているところがある。サメといっても淡水なのでできるのだろう。大きな水槽で、悠々と泳いでいた。 琵琶湖博物館 ![]() アオバズクの幼鳥 宗像神社 ようやくアオバズクの幼鳥に逢うことができた。植物園に行ったついで、汗をかくなら一日でよいと、猛暑の中御所まで足を運んだ。 梅園の方はまだ出ていないようだったが、宗像神社の方は、巣穴から幼鳥が顔を出していた。榎木の大木の下では、数人の年配の男性たちがカメラを構えている。彼らの話によると、ひょっとしたらもうすぐ巣立ちをするかも知れないと言うことだった。 幼鳥は、体を揺すったり首を回したりして、外の様子をうかがっている。そのすぐ上の枝では親鳥が、じっと巣穴の方を見つめている。 アオバズクを見に御所に通って3年目、ようやく雛鳥を見ることができた。 ![]() 梨木神社の井戸 植物園には500mlのペットボトルのスポーツドリンクを持って出たが、植物園で飲み干している。途中もう1本お茶を買い、それも宗像神社で飲み干した。後は帰るだけだが、もう少し水分が欲しかったので、梨木神社でお水をいただく。朝は多くの人がお水を汲みに来ているのは知っている、だが、この時間ならほとんど人はいないだろうと思ったが、予想に反して数人待つことになった。 2リットルのペットボトルを数本持った人や、帰り道に寄った学生風の若い男性、また、営業の途中かと思われるスーツの男性・・・ たくさん準備している年配の女性はとても恐縮してしまい、若い男性たちに先に詰めるよう促すが、彼らは遠慮してじっと順番を待つ。 私が終わった後にも、たくさんのペットボトルを抱えた50代くらいの女性が並ぶ。昨日も今日も猛暑が続き、みんなやはり喉を潤しにやってくるのだ。 ![]() 萩に止まるシジミチョウ 鳥居を回り帰路についた私を待っていたのは、咲き始めた赤紫の萩と、それに止まった蝶だった。 ![]() 風車 昨日の続きを。 JR草津駅西口から、臨時の直通バスに乗り、みずの森で降車。下りた途端にねっとりとした熱気がまとわりつく。しかし空は快晴。ここに来たときに青空を認めたのは初めてだ。暑いなんて文句を言うのはバチが当たるかも知れない。 だが、風はほとんどなく、遠くからでも直ぐに見つけることのできる風車も、決して回ることもなかった。 ![]() 蓮その1 開花状態が一番気になる蓮。ゲートを入ると、大きな鉢に植えられた睡蓮とその向こう、噴水の周りにもたくさんの蓮が置かれている。左手には垣根に仕立てた蔓植物がある。しかし今年はその前庭に置かれた、鉢植え草花の種類が多い。気にはなるが、今日の目的を早く終わらせないと気温はぐんぐん上がっていくのだ。 蓮は殆どがピンク色だが、少数ながらクリーム色や白っぽい蓮もある。この種類は、花びらは少し細長いが、先だけほんの少し紅が入っているのがとても愛らしい。 ![]() 蓮その2 噴水前にて ![]() 蓮その3 八重咲き 入って右手、蓮の見本池がある。国内はもちろん、中国産の蓮も多い。ここでの撮りたかった念願の構図というのが、一枚目の風車を背景にしたもの。ちょうど真下の黄色い蓮が二輪も開いている。 この風車、高さはどれくらいあるのか想像もつかないが、下から見上げて撮るのは、容易ではなかった。 ![]() イトトンボその1 ![]() イトトンボその2 水辺が多いこの植物園では、むろん、トンボも多い。それもイトトンボ。4cmあまりのごく小さなトンボが、至る所にいる。温室の中にもいるのだ。外に向いたドアを開け閉めするときに入るのだろう。遠くにいると気づかないことが多く、あとで画像を拡大したときに初めて気がつくことも多い。 しかし屋外は結構見つけやすくてありがたいが、悲しいかな、あまりのスレンダーな身体ではピントが合わせにくくて苦労する。 ![]() 烏丸半島 蓮群生地その1 この季節になるとみずの森の裏では、烏丸半島周辺に広がる蓮の群生地にピンク色の花が咲き乱れる。この時期だけしまっている水辺に下りる門が開かれ、早朝より入ることができ、もちろん、裏門からみずの森へも入ることができる。以前ここまで広がっていないときには、小舟を出して蓮の林の中を通ることもできたのだが、今は繁りすぎたのか、それもなくなってしまった。 この群生地は、来るたびに広がっているようにも見える。時期を逃すとまだあまり咲いていなかったり、少し終わりだったり。そうすると葉っぱばかりが繁っていて、ピンクの大きな蓮の花を堪能できないのだが、今回は本当にちょうどよい時期に来たようで、かなり密集して咲いているのを見ることができた。 ![]() 烏丸半島 蓮群生地その2 ![]() 烏丸半島 蓮群生地その3 今回はこの見事な群生地を撮るために、広角のレンズを持参していた。以前使っていた(いや、今でも現役)デジイチについてきた18-55mmで安物のレンズだが、それでも18mmの威力は素晴らしい。普段望遠を使っている自分にはとても新鮮だった。 さて、この続きはまた今度。 ![]() なぜこのような暑い日、この夏一番の猛暑日となった今日、出掛ける気になったのか。それは、昨日お昼前になってから、カレンダーに付けられた印の意味を思い出したからだ。本来なら昨日、行っていたはずの草津市水生植物公園みずの森、あわてて今日行ってきたというわけだった。 ![]() 明日は明日で用事があるので、連日のお出かけはしたくないが、週間天気予報を見ると、徐々に下り坂(昨日の時点ではそうだった)だったので、やはりこれは行ってこなければとなった。 毎年行って飽きることはないかと、言われたこともある。まあ、新しい種類が毎年はいるのでもないが、蓮と睡蓮、多くの種類が見られるのはここくらいだ。交通費はかかるが、入園料は安い。 ![]() 今週と来週は、守山市観光協会が循環の「はすバス」を出すので、それを利用するつもりだった。一定料金で乗り放題だから。しかし今回は明日早朝から出掛けるので、疲れを残さぬよう早く帰る必要があった。なので、本来だったら守山にも行く予定を取りやめ(また今度)みずの森だけとした。 ![]() 睡蓮より蓮の方が好きなのだが、睡蓮は水面近くで開花するため、鏡面のように水に映り込むのが綺麗だ。どちらが本物だろうと思えるくらい、綺麗に映り込む。 京都市内でも睡蓮の名所は多い。が、私はあえてこちらの方が好きだ。お寺などの池の方が風情もあるが、やはり風の通りが悪いのだろうか、広いロケーションで撮れば目立たないが、私のようにどちらかといえば花が中心である場合、アブラムシなどに虫が花に付いていることが多く、ちょっと美観を損ねるのだ。 まあ、ロケーションを楽しむだけにしてもいいのだが。睡蓮の池とお寺、とても好きな取り合わせだから。 ![]() ![]() いや、それにしても暑かった。熱帯性睡蓮が咲く広い温室は、さんさんと陽が入り締め切ってある。湿気も高い。屋外もかなりの気温だ。元気なのは睡蓮だけ。この暑さで熱中症注意報が発令されたようで、何度となく放送されている。屋内のエアコンの効いた部屋は、温室から入ると気分が悪くなるくらい寒かった。心臓の悪い人や、高血圧の人は要注意だ。 ![]() 本音から言うと、もっと時間が欲しかったが、この暑さでは本当にばててしまいそうだった。行きたいところは多く、やらなければいけないことも多く、ジレンマに陥るが、やはりこの夏もう一度行っておきたいところだ。 蓮はまたこの次で。 ![]() 時計草 ![]() 黄色い時計草(パッシフロラ・キトリナ) 今日のおまけはこれ。時計草2種類。赤紫の花は府立植物園でも見られる。しかしこの黄色いのは初めて見た。キュウリなどの瓜科の花によく似ている。でもちゃんと時計の針がついているのだ。 やっぱり植物園は面白い。毎回新しい発見がある。 ![]() ホットケーキ ぼくぴよちゃんです、ぴよたまちゃんも一緒です。 とても久し振りです、ぼくたちのこと、忘れられていないかと心配です。これというのもあーちゃんが出してくれなかったからです。(ごめん、ごめん。堪忍やで(^^ゞ) あーちゃんが昨日、ホットケーキを焼いてくれました。見た目には変わらないのですが、このホットケーキには粉末のトウモロコシが入っているのです。先日生協で買いました。ちょっと変わったホットケーキが食べたいって、言ったら、それじゃあってこれを焼いてくれました。 色は変わりませんけど、食べるととてもふんわりしていて、甘くて香ばしいトウモロコシの香りがします。焼き上がった横から手を、ではなく、くちばしを出してしまいました。使い差しの蜂蜜がなかったので、残り少なくなったメープルシロップをたっぷりかけて食べました。とっても美味しかったです。 あーちゃん、ごちそうさまでした。また焼いてね。 ![]() 大天使ガブリエル 珍しくTVを見てしまった。時間の無駄だったと思ったが、途中、こんな素敵な微笑みの天使像を見て、やっぱり見てよかったと思った。 皇太子妃 雅子さまに似ていないだろうか。全てのものを包み込むこの微笑み。寛容という言葉がぴったりだ。 ![]() エスカロニア・ビフィダに留まる蜜蜂 ![]() カミキリムシ ![]() 葉っぱの裏についた蝉の抜け殻 落ちないように葉っぱをくしゃくしゃにするほど、しっかりとしがみついている。 ![]() 蜘蛛 糸のような細くてスレンダーな足 ![]() 時計草に集まる蜜蜂 時計の針の向こうから身を乗り出す。 さあ、今日のとっておきに近くなってきた。 ![]() トノサマガエル 蓮が植えられている大きな鉢、というより土に埋められている土管。その水溜まりの蓮の葉っぱ、ちょっと陽射しが当たるところでひなたぼっこ。 ![]() トカゲ 京大の近くにある吉田神社。若宮社の石垣にはたくさんのトカゲが住み着いている。石が暖められて過ごしやすいのだろう。その石垣の下に、しめ縄を張られて鎮座しているのはさざれ石。君が代の歌詞の中にもある、あれだ。市内各所で見られる。この近くだと下鴨神社。その石の隙間に住んでいるようで、頭をちょこっと出しながら、やっとここまで出てきてくれた。 ![]() はちす 植物園初めての双頭蓮、先日10日(木)にアップし、その2日後、12日(土)の姿。すっかり花が散り、蜂巣(はちす)になっていた。 ![]() 屏風絵 ![]() 十三夜の朧月 三日間の宵山のうち、かろうじて月が出ていたのは、14日の宵々々山だけだった。 ![]() 提灯その1 既に閉店した繊維関係のお店。祝いの提灯の灯りだけは点けている。 ![]() 提灯その2 四条寺町そめどの地蔵の提灯。 ここまで宵々々山。 ![]() 通行止め河原町御池 18時からの通行止めなのに、タクシーが入ろうとして止められた。営業車なのに知らなかったのか、時刻に気づかなかったか。 ![]() αステーション公開放送 宵山の時分は公開放送を、ここ新風館から行う。このあと番組終了後ファンキー・モンキー・ベイビーなどのミニライブが行われる。 ![]() 団扇配布中のαステーションスタッフ 今年も竹製団扇をもらう。 ![]() つるべ 町家の台所にある井戸 ![]() くじ改めのリハーサルお披露目 蟷螂山(とうろうやま)の正使役のシルヴィアンさん。これをやりたいばかりに大阪出身の彼は、この鉾町に分譲マンションを買い、住民票を移したのだ。この日ははるばる小田原から来られた人たちの、ういろう売りの口上のパフォーマンスが行われたそのあとのことだった。 背後から「明日もしてくれるの?」とは、なんとも間の抜けた話し声が聞こえた。 だからぁ、リハーサルをさせてくれって、ゆわはったやろ・・・? くじ改めもしらへんの? 今回もくじ改めには、12歳から14・5歳の少年が何人か、緊張した面持ちで臨んだ。 ![]() 白楽天山のちまき 今年買ったちまき。数ある山鉾のちまきの中から、今年はここに決めた。学業成就。 ![]() ガチャピンの甚平 飲食店のチラシを配っていた若い男性が着ていたのは、いもちび色のガチャピンだった! 背中から一枚撮らせて! 恥ずかしいなぁ・・・(照れる彼) ありがとう、おにーさん ![]() スルっとKANSAI都(みやこ)カード 「賀茂川残照」 今日のおまけはこれ。各私鉄京都市交通局共通のプリペイドカード。カードの残金が少なかったので、いつもは京阪で買うのだが、市営地下鉄の駅で買った。するとこの図柄が出てきて嬉しくなった。先日廬山寺で行われた中田昭氏の写真展、その中にあった写真の一枚だった。 ![]() 今朝は真っ青な夏空に真っ白な入道雲が入り乱れ、山鉾巡行に相応しい日和となった。山鉾巡行と同じくして、暑い京都の夏が始まろうとしていた。 ![]() 祇園祭クライマックスはまだ人通りも多くない早朝から、メインストリートの四条通りの昨夜の汚れを洗い清める人の姿で幕を開けた。「動く美術館」と称される山鉾を通すためだ。 昨夜は40万人の見物客だったという。一昨年は週末になったため、60万人という報道を聞いた記憶があるが、それに匹敵するのではないかと思うくらいに人が多かったと感じた。歩行者天国が始まって1時間もすると、人気の山鉾の周囲は身動き取れないくらいだ。その中、私もお気に入りの月鉾の西側から、各報道機関のカメラマンたちが脚立に乗ってTVカメラや、望遠レンズを装着したカメラを構えて取材している。(希望があれば何枚か出しますが) ![]() 人の流れに乗らないと移動もできない。そんな大混雑の中を車椅子の人、少し介助がないと歩くのが不自由そうな老人、暗がりに人の視線より下になってぶつかるバギーと小さな子供。自分のペースで歩けないストレスより、そちらが心配になる。好きで来ているのだから、他人のことはほっとけばいいといえばそれまでだが。だが実際バギーに気づかずぶつかりかけたのだから。 ![]() ![]() あちこちでお囃子が聞こえる。ひとつの鉾でも2・30の種類があるとのこと。鉾町の子供は、幼いときからこれを聞いて大きくなる。そして幼いうちから一人前の男の扱いを受け、こうして鉾に乗る。その表情はとても誇らしげだ。 ![]() 動く美術館とも言われる山鉾。その飾られているものは、毎年どこかの山鉾がごく一部を再現新調する。飾り紐だったり見送り(背後を飾るタペストリー)だったり。遠くはペルシャやベルギーから海を越えて、はるばる京都へもたらされた美術品もある。もちろん国内の職人たちの素晴らしい工芸品の数々もある。 そんな美術品を見せるお祭りでもあったはずの祇園祭は、疫病を払うために始まった山鉾の巡行だった。ゆっくり、じっくり見物したいものだが、雨が降りそうなときはビニールが被せられ、夜は身動き取れず、行きたいと思うところにさえ行き着けない。全部廻ろうと思うと何年かかるだろう。そう思うと、やっぱりフル装備して巡行するのを、TV中継で見るのが一番よい選択のように思われる。結局今年も巡行はTVで見てしまった。何しろ涼しい部屋で解説付きなのだから。特に今年は暑そうだった。 ![]() ![]() 函谷鉾はどうか知らないが、月鉾の先に付いている三日月型の飾りは、18K。黄昏時、徐々に暗くなっていく空に、そこだけが輝いている。どのくらいの高さがあるのだろう。どこかに資料があったはずだ。祇園祭は今後世界遺産に登録する。そのために祇園祭始まって以来、初めてとなる重量測定をした。一番重いとされる月鉾は11トン。それをたかが50人そこそこの人の力で辻回しが行われるのだ。 ![]() ところで、今日町家を見物できるお宅があった。店舗と兼用のようだったが、その玄関屋根の上には鍾馗さんを置き、邪気払いされていた。 ![]() 「お母ちゃん、あぢぃよぉ」 ![]() 「なんかちょうだい」 今日のおまけはこれ。飼い主の女性に連れられたわんこたちは、浴衣を着せてもらっている。その周りにはモデル撮影会さながらの人だかりだった。 ![]() 昨夜は夕立の後、23万人の人出だったとか。今夜はどれくらいだろう。平日なのでそれほど多くはないだろうと思ったが、そうでもなかった。 ![]() 月鉾のウサギ まだ明るいうちに出かけてみたが、あまりの人混みに移動が大変で、結局いくつも回れなかった。 この続きはまた今度。 ![]() 長刀鉾 宵々々山は13万人の人出で賑わった。 ![]() 月と菊水鉾 ![]() 窓に映る提灯 夜中、12時にシンデレラのように帰ってきた私は、蒸し暑い朝に眠れず、今時分、とても眠い。ちょっと用事をしてこなければならないので、取り急ぎ画像だけ。 ![]() 南観音山のお囃子 続きを。 夕方、急な激しい雨が降った。そのおかげで少し涼しくなる。宵々山、宵山となるに連れ人出が多くなるのは目に見えているので、涼しくなったのを幸いに、今年新調した浴衣と帯でちょっとでてみることにした。 浴衣は淡いグレイの地に淡い茶色の小さなトンボと、濃いグレイの芦のはっぱのような柄。素足に下駄を履くと絶対に皮膚が剥けるので、レースの足袋を履いた。下駄は母にもらった古い桐の駒下駄。最近の下駄もあるのだが、からころと音がする、昔ながらの下駄が私は好きだ。 そして忘れてはいけないのがカメラ。浴衣着て、しっかりデジイチを持った。レンズは中望にして、大きな鉾でもファインダーに入りやすいようにした。 ![]() 長刀鉾の少年 18時からの歩行者天国、すでに始まっていてものすごい人混みだった。普段歩くことのない、年に一回の四条通りは、アスファルトがでこぼこだった。交通量が多いからだろう。簡単に通行止めもできず、痛んだままになりがちだ。 時刻は19時半。まだ時刻は早いが、通りの脇や道路にはすでにゴミが多く落ちている。涼むために飲み物やソフトクリームなど、ファーストフードチェーン店が、スタッフも浴衣を着て総動員して声を張り上げ、お客を呼び込んでいる。ゴミ箱が案外少ないようだ。 そして今年は秋葉原の事件を踏まえて、車止めと警察官の数が目立った。制服警官には全員、チャカ、失礼、拳銃を携帯させているとのこと。私服警官も紛れ込んでいるが、混雑の中ではわからない。 一番人気とも言える長刀鉾は、人の流れが停滞するくらいに取り巻いている。写真を撮るために立ち止まるからだ。お囃子も始まっており、それを聴くためもある。中央に張られているロープに添って、人混みを避けながらシャッターを切る。浴衣を着て一眼レフを構える姿が珍しいのか、時々人の視線を感じる。 お囃子の少年は、うまく撮れずに何回もレンズを向ける私が気になるのか、ちらちらと何回も向いてくれた。 仕事帰りのサラリーマンは物珍しそうに、仲間と一緒に歩いている。時々若い男性が、これも仕事帰りなのか、自転車を押しながらカメラを下げて歩いている。 ![]() 函谷鉾その1 ![]() 函谷鉾その2 細い路地を入ると人混みはもっと多くなる。カメラも構えられず、結局いつも廻っているところになってしまった。慣れたところの方がいいといこともあるが。 ![]() 今夜もいつものように歩行者天国が始まるが、直前になってから雷雨となった。かなり激しい。だが、この雷雨があがれば涼しくなり、そしていつものように梅雨が明ける。宵山の時期の夕立は梅雨明けの兆しだ。 歩行者天国も終わる23時、烏丸通りは人通りも少なくなった。鉾をかたどった新しい看板は、足早に通り過ぎる見物客を静かに見つめていた。 ![]() イチモンジセセリ 亀岡の谷性寺、その続き。 朝イチから失敗の連続だった。多分その理由のひとつに、暑い時期に遠いところまで行くというプレッシャーがあったと思う。 ![]() アブ 電車の時刻表を見て出掛けたものの、特急に乗った方が乗り換えの駅には早く到着すると思ったのは、とても大きな間違いだった。時刻も間違って見ていたようで、座って待っているあいだに2本も発車してしまった。普通電車、もしくは急行に乗ればよかったと思ったのが遅すぎた。 そして次の乗り換えは、途中の駅までしか行かない電車しかなくて、また長いこと待たなければならなかった。 ![]() 白い桔梗 なぜこんなに時間にこだわるかというと、亀岡駅からでるバスの本数が少ないからだ。できれば9:22のバスに乗りたかった。1時間に1本しかないのだ。つまりは帰りも本数が少ない。向こうでそこそこの時間が欲しかったのに、1時間を無駄にしてしまった。亀岡に着いたのが9:20を廻っていた。仕方なく持って行った文庫本を読んで時間を潰すことにした。次のバスは10時14分。 ![]() 蜘蛛 バスに乗っても、いつ到着するんだろうと思うくらいに遠かった。観光案内のおじさんに聞くと、10kmほどあると。タクシーに乗っても2500円くらいかかると言うから、ひたすらバスを待つ。だったら何人かで相乗りしたらよかったか。バス代は520円もするので、いかに遠いかが想像つくだろう。片道25分かかった。 ![]() 風鈴 谷性寺は、真言宗のお寺。不動明王が祀られていて、光秀の首塚もある。時間の都合でお寺の境内まで散策することはかなわなかったが、次の機会にはゆっくりと見てみたいものだ。 この辺一帯の桔梗畑、どこにいても風鈴の音が聞こえ、涼しげだった。いったいどこから聞こえるのかと音の出所を耳で探すと、お寺の玄関にいくつもの風鈴が下げてあった。 ![]() 白い桔梗 いつも見慣れている桔梗は、どこかのお寺の境内など、建物の一部のようになっていた。しかし、ここは遮るものさえない一面の桔梗畑だった。種類と数は凄いと思ったが、もしも次回再来するのであれば、小雨を覚悟するくらい天気の悪い時にしたいと思った。ただし、足場が悪いだろうが。 帰りのバスは12時40分。これを逃すと2時間あいだが空く。少し余裕をみてバス停に向かうと、畑で見かけた男性が、やはり暑そうにバスを待っていた。暑いですね、と挨拶を交わす。彼、朝は歩いてきたとか。さすがに帰りは暑くてバスを待つ。たくさんの桔梗もいいが、やはり庭園の桔梗がいいですね、と、意見が一致した。 ![]() ノウゼンカズラ 今日のおまけはこれ。民家の蔵の高さを追い越すくらいの勢いで咲いていた。 ![]() 先日、懐かしい方からメッセージを頂いた。昨年府庁の一般公開の時、ちりめんで作ったお人形の展示をされていた方だ。そういうお細工物の教室をされていて、そのグループで作ったお人形、今回は源氏物語をテーマにしている。 ![]() この二体、高さは二十数cmほどもあろうか。一枚一枚重ね着をさせてある。前回見せて頂いたのが可愛い動物やお道具などだったので、今回の紫式部をイメージしたこのお人形は迫力があった。 ゆめりあ宇治という、コミュニティセンターの入って直ぐ左のショーウインドウ、それいっぱいに飾ってある。そこだけがとても華やかに輝いていた。三室戸寺からの帰りで外はとても暑く、エアコンの効いた建物の中で、涼みがてらゆっくりと拝見させて頂いた。 ![]() ![]() ![]() 昨年の展示の時にも思ったが、このグループの方々の作られるお人形たち、みんな生き生きとした表情で、ここに飾られているのが嬉しくてたまらない、と言っているように思えるのはどうしてだろう。 それはきっと心を込めて作っている皆さんの心が入っているからに違いない。とてもいいものを見せて頂いた、ありがとうございます。 ![]() 今日のおまけはこれ。この建物反対にはお土産やさんがある。ドア一枚で繋がってはいるのだが。以前からそこでは度々お抹茶ソフトを食べるのを楽しみにしている。宇治の小山園というお茶っぱやさんの茶葉を使ったソフトとアイス。銀閣寺門前や錦市場にある、あのお店だ。甘すぎずそれでいてお抹茶の香りの高いソフトクリーム。お店の奥に長いすがあるのでそこで食べていたら、お母さんに連れられた幼稚園くらいの男の子と目が合った。とても暑かったし、彼の目は訴えていた。 (ぼくも欲しい・・・) 私はにっこりと笑顔で返し、お母さんに聞こえないようにこっそりと囁く。 美味しいよ、ぼくもお母さんに買うて(こうて=買って)もらい・・・ その後、お母さんにねだる彼の声。そして一緒に座って食べた。 ![]() 蓮その1 桔梗が終われば私の頭の中は蓮のことでいっぱいになる。この暑い時期に、なぜわざわざ出掛けるのだろうと思ったりもする。 それでも行きたくなる蓮。まずは三室戸寺から。 ![]() 蓮酒 ![]() NHKの取材班 今日は三室戸寺では蓮酒が有料で振る舞われる。いつも週末だったような気もしたが、諸事情により今日が都合がよかったので行くことにした。 電車を降りる寸前になって、携帯がぶるぶる・・・ 私は殆どマナーモードのままで、音をさせない。しかしそのまま話すわけにもいかず、あとでかけ直すからと友人に伝える。少し前にその友人のことを考えていたところだったので、ちょっと驚いた。 それから数分も経たないうちにまたぶるぶる・・・ 今度は以前の職場の所属部長からだ。ドアが開く寸前にかかってきたので、ドアが開くのをもどかしく思いながらホームに出て、要件を聞く。 滅多にケータイにはかかってこないのに、立て続けって、どういうことよ・・・ 友人とは30分近く話し込んでしまい、早めに入ろうと思ったのに遅くなってしまった。長い石段をあがり境内につくと、蓮酒を頂こうと並ぶ列ができている。遅くなったのでもう無理だと思ったが、大丈夫そうだった。あとで聞くと、私の少し後で予定人数になり打ち切られたとか。 チケットの販売をしている、MCのようなお兄さん、自分が呑んでいるのでもないのに、もう酔っぱらっているようなノリで、蓮酒の飲み方を説明している。その周りでは、TVカメラを持った若い男女、どこの取材かと思ったら、NHKということだった。ということは、お昼か夕方に流されるということだ。 二人並んで呑んでいる女性、その奥の人はこの直後、お酒の洗礼を受けていた。葉っぱの端から雫が落ちそうになっているのがわかるだろうか。 周辺は呑む人、それを撮るアマチュアカメラマン、ごった返している。 ![]() 蓮その1 いよいよ私の順番が来た。空いているいる毛氈を敷いた長いすに座って、大きな蓮の葉っぱをもらう。持ち方を説明してもらっていたら、周りにはさあーっとカメラを持ったおじさんや、取材のTVカメラが寄ってくる。 ちょっとぉ、肝心の私は自分が撮れへんやんか 蓮の茎をくわえたままでは何もしゃべることはできない。葉っぱの途中に小さなピンホールが開いていて、そこからお酒がぽたりぽたり・・・ ううう・・・ こんなにたくさんのカメラに囲まれて、モデルのようだ。しかしそんないいものではない。呑んでも呑んでもなくならないのだ。葉っぱの下から透けて見えるが、かなり注がれたようだ。五勺以上、一合未満、そんなところだ。それに辛口だ。美味しいが、これでは一気のみだと思いながらカメラに囲まれながらようやく呑みきった。 はふう・・・ ![]() 蓮その2 ![]() お線香 朝から酔っぱらってしまった。本堂の階段の下に腰掛け、酔いを醒ます。気がつくと、さっき隣で一緒に呑んだ50代位の女性が・・・ 彼女も赤い顔をしている。二人くすくす笑いながらおしゃべりをして、風に吹かれながらやっと酔いが醒めた。あれだけ多くの人でごった返していた境内も、少しずつ人影が少なくなってきていた。酔っぱらったまま写真が撮れるだろうかと思ったが、何とか足元もしっかりしてきたのでそれから動き出した。 それにしても、一気飲みは酔いが回りやすい・・・ ![]() 蓮と三重の塔、鐘楼 この後、知り合いがお人形の展示をしているので、それを見にJR宇治まで足を延ばした。そのお話はまた今度。 ![]() 今日のおまけはこれ。JR宇治駅前のからくり時計。久し振りに見た。茶摘みの曲が流れて、このお人形が動くのだ。下の緑色の半円形のカバーが下に開いて人形があらわれるのだが、ちょっと恐いものがある。 巨大な目の中から・・・・ (きゃあぁぁぁ・・・) ![]() 桔梗その1 あちこちで蓮の話題が上がるようになった。しかし、今年こそはと思っていたここ、亀岡の谷性寺。明智光秀ゆかりのお寺だ。このお寺の前に広がる田んぼに桔梗を栽培するようになり、今では観光名所になった。 ![]() 桔梗その2 行きたいと思っても、私にも諸事情ある。機会を逃しつつ今日になってしまった。最近かなり蒸し暑く、昨夜まで悩んだが、多分行かなかったら絶対に1年間というもの、後悔すると思うのだ。 とはいえ、市内を横断して亀岡の山の奥までは遠かった・・・ ![]() 桔梗の中の半夏生 ![]() 白い桔梗 とてもたくさんの桔梗に囲まれ、満足はしたが、暑かった。早朝、怪しげな色の雲がでていて、降るか否か心配したが、どんどん晴れてきた。晴れたら晴れたで、遮るものがないので汗が噴き出す。画面を確認するために下を向くと、カメラに汗がぽとん・・・ 持ってきたお茶はあっという間になくなっていく。休憩所からもどんどん遠ざかり、飲み物の補給が絶たれる。週末は案外外れのところでも販売があるのかも知れないが、人が少ないのを狙って平日に来たのだから仕方ない。次は気をつけよう。 ![]() トンボ 時々風が吹いて気持ちよかったが、桔梗の先に止まったトンボを撮るのに息を詰め、風と闘いながらじっとしているのは、結構辛いものがあった。 今夜はここまで。続きはまた今度。 ![]() 双頭蓮 今日のおまけはこれ。1本の茎に花が二つついた珍しい蓮。この蓮の種類は明光蓮という。どんなきっかけでこの突然変異ができるのかはよくわかっていないが、3・4年前、三室戸寺で見たことがある。あの時も今年のような暑い年だった。この双頭の蓮が咲くと、縁起がよいとされている。何か起こるのかと、期待しよう。 この蓮は府立植物園に咲いているもので、明日の午前中までがなんとか見られそうだ。持つべきものは情報網で、亀岡から帰ってきて郵便BOXを覗くとこれを伝えるメモが入っていたのだ。ありがたいことだ。 ![]() アップしてから気がついた。少しトリミングしておけばよかったかと。まあ、既に遅しで、仕方ない。このまま行くとしよう。 先日、フジネオパンACROSS100を使って撮ったモノクロ写真。プリントに仕上がったものをスキャンしてみた。普段、カラーが当たり前になっている今日、モノクロはとても新鮮だった。白と黒でも、その中間には無数の諧調がある。グレイ、チャコール、そんなものでは表現できない。 そんな単調な色で表現することが、こんなに面白いとは思っても見なかった。 ![]() お気に入りの人力車。モノクロ写真の場合、黒の部分がとても深く、光が入っているところがよけいに綺麗にでる。スキャニングでは実際より光沢が失われるので、イマイチだった。最近、というほどでもないが、デジタルカメラではモノクロに設定できるので、たまに遊んでみたりもするが、ちょっと比べてみた。 ![]() ![]() 少し位置がずれたが、同じ場所で設定だけを変えてみた。こうやって比べると、黒い部分に深みがないことがよくわかる。期待はしていなかったのでがっかりもしていないが、これ程違うというもの、ちょっと驚いた。フィルムが1本余ったので、現在よさそうなところをモノクロフィルムで撮影中。 次はフィルムをスキャンして、どう違うのか検証してみようと思っている。 ![]() HABAのトライアルセット 宅配便が来た。なんだろう、頼んだ覚えがない。しかし、宅配のおじさんを見て思いだした。このおじさんはH社だ。うちに来る宅配便でこの宅配便はαステーションのプレゼントが当たったとき。 送り主の番組名を見て思いだした。金曜日、そうそう、応募していたのだった。谷口きよ子さん、キヨピー、もしくはこの番組ではクローバーちゃん。彼女はいまHABAの基礎化粧品の愛用者。トライアルセットのプレゼントに応募してみた。 汗をかくせいか、最近肌がざらついている。普段使っているものだけでは対応しきれていないようで、こんな時期に変えるのもちょっと恐いが、試してみようと思った。セットについてくる白いポーチというのもいいなあと思ったので。現物のポーチはGood!新しいステッカーも入っていたのが嬉しい。 さて、今夜から使うか、もう少し様子見てから使うか。ちょっと楽しみ。 ![]() ムクゲ 今日のおまけはこれ。八重のムクゲ。一重より、こちらが豪華で好きだ。 ![]() 夾竹桃その1 ![]() 夾竹桃その2 ある方が、あそこのお寺の蓮を知ってるか、と尋ねられた。立本寺のことかと思ったがそうではなく、東山二条の、少し奥まったところだという。難しい道順ではなかったので、少し早い蓮の開花状態を確かめるべく、この蒸し暑くねっとりとした重い空気の中へ愛車を出した。 蒸し・・・ と、思ったがそうでもない。少し風があるためか。しかし止まると汗が滝のように流れ落ちていくのがわかる。凄まじい汗・・・ 気持ち悪ぅ・・・ 場所は直ぐわかった。少林寺の道場を備えた小さなお寺。しかしようやく蕾がひとつでただけで、開花はまだまだ。駐車場からオープンになっていて、防犯は大丈夫なのかと人の心配をする。しかし門の軒下に防犯カメラを発見。赤外線センサーもあるのか、蓮の鉢に近づくと奥の建物でチャイムが聞こえた。お寺の関係者の方が出てこられたら、咲いたときに撮らせてもらってもよいか尋ねようと思ったが、姿がないのでそのまま引き返した。 ![]() 夾竹桃その3 ![]() 夾竹桃その4 蓮はだめだったが、道すがら夾竹桃があちこちに咲くのを見ると、夏休みが連想される。夏休みの登校日には、校庭などで咲いていた夾竹桃。最近ではこの花を見ると、名神の中央分離帯も思い出す。葉っぱは真っ黒になっているが。丈夫な花木なのだろう。 昔はピンクと白くらいしかなかったように思ったが、最近は淡いピンクが増えてきた。そして濃いピンクも。それに八重になっている。どのような花でも年月のうちには改良(改悪?)されて行くのだろう。 この季節、といっても少し終わりだが、紫陽花の品種改良も凄いと思った。隅田の花火やお多福はまだ紫陽花らしい風情がある。しかし西洋紫陽花の赤い紫陽花はどうだろう。濃いピンクはまだわかる。みょうばんを蒔いてやればピンクに変わる。しかし濃い、それも赤に近いような紫陽花、最近人気だそうだが、価値観の違いから人の好みにけちをつけたくはないものの、遠くから見れば真っ赤な血液がてんてんと落ちているような錯覚にも陥る赤い紫陽花・・・ 雨に濡れる紫陽花はいいものだ。紫陽花は日本固有の植物だ。学名に「オタクサ」とあるのは、シーボルトの妻、「おたき」がなまったもの。 しっとりとした雨に似合うはずの紫陽花は、やはり酸性土壌の多い日本に似つかわしい、青紫系だろうと思っている。 今日は紫陽花の花はない。もう終わりだ。日当たりのやや悪い山手に行けば、ひょっとして大原当たりに行けばなだ見られるかも知れないが、次の蓮で私の頭の中はいっぱいだ。 ![]() 白いムクゲ それほど好きではないが、葵科のムクゲがあちこちで咲き出している。虫が付くことが多いが、この花は少女のようでかわいいと思う。 ![]() わんこ ![]() 七夕飾り 今日のおまけはこれ。朝イチで郵便局へ行くと、リードに繋がれたわんこがお留守番中。おとなしくしている。もふもふの毛をなで、耳の後ろを掻いてやる。だがちょっとメタボ犬ではなかろうか・・・ そして某交番の前に飾られた七夕飾り。事故が起こらないようにとか、そんなことが書いてあるのかと思ったが、普通のお願い事だった。 ![]() ポスター再び 先日出掛けた廬山寺。中田昭氏の写真展は最終日だった。よかった、間に合った。 ![]() 使用機材 下手な写真を撮っている私でも、やはり写真家の方々や、アマチュアでもこれはと思う方の使用機材はとても気になるところ。入って直ぐのところには、ポスターにもなっている葵祭の写真。イーゼルに立てかけられたその写真に目を寄せると、普段見受けられるような写真用の印画紙とはちょっと違うのに気がついた。他の写真もざっと目を通すと、この写真展はまるで画を描いたかのような写真に見えてきた。 ![]() 室内から源氏庭を臨む 大きさは大きな作品で小全紙もしくは全紙くらいか。殆どが半切りくらいかと思う。 ≪葵祭≫ 牛車の下に潜み、華やかな衣装の女房たちがおしゃべりをする、それにこっそりと耳を傾ける、そんなコンセプトとのこと。大きな車輪のあいだから見える衣装だけで顔も見えないが、おしゃべりに興じて、もしくはひそひそ話をしている姿がよくわかる。他愛のない話かもしれない、ひょっとして驚くようなゴシックかも知れない。まさかこんなところで聞き耳を立てていようとは、思いもよらないだろう。いつの世も女の口に扉は立てられないということだ。 ≪萩≫ 仰弥寺の古びて崩れかけた土塀。憐れなたたずまいだが、どこか趣がある。そんな風情だが、萩は今を盛りに艶やかに咲き誇る。赤紫は宝石をちりばめたように、白は小雪が舞い降りたように、枝に地面にこぼれる。死を間近にした紫の上が、萩の葉についた露をみたのは、このような萩であったか。 ≪大堰川≫薄雲の巻 洛北の西、丹波の山並みを越えて京都へ流れ込む大堰川(保津川)。傾いた太陽は川面に金色の残照を残し、いま沈もうとしている。川縁の大きな松の木に、隠れるように舫である屋形船。舟も太陽も一日の仕事を終え、休み支度。この辺りに源氏は明石の君を住まわせるために屋敷を建てた。ちい姫を手放したとき、彼女の目はこの金色の残照は目に入らなかったに違いない。どんなに美しい陽の光でも、ちい姫の笑顔の美しさには敵うものはないのだから。そう思うとこの金色も色あせて見える。 ≪斎宮跡≫賢木の巻 野々宮神社 明日は伊勢に旅立つという前夜、諦めきれない源氏は六条御息所を尋ねて野々宮神社へ、草を掻き分け現れる・・・ 今は掻き分ける草もなく、跡地に立てられた石碑がその名残を示すだけだ。深い苔に覆われた台地、寂しげに見える石碑は彼女の心がそのまま残っているようだ。それを多い隠さんとばかりにもみじが枝を巡らす。その色は二人の入り乱れる心を映すかのように、緑から黄緑、淡い黄色、そしてオレンジ・・・ 心は離れたくないと言っているのに、現実は別れるべきだと囁いている。なんとはかない紅葉の色か。 ≪カワラナデシコ≫常夏の巻 広大な敷地に広がる六条院の庭。撫子はたおやかな日本女性の代名詞にもなっているが、その名の通りの花だ。淡いピンクの、先がちぎられたような花びら。きっとそれは愛しい人の心と繋がっていた部分を、引きちぎられたのかも知れない。だがきっと再び自分の元へと帰ってくることを信じて疑わないカワラナデシコの花は、あえてちぎれた形のままに残し、帰ってきた心の半分をそこに当てはめようとしているのだ。深い緑の中に露を溜めて咲くカワラナデシコ。その露は彼女の涙かも知れない。 ≪五節の舞い≫少女(おとめ)の巻 節句の節目などに舞われる舞い。髪をおすべらかしに結い、空(くう)を見つめながら無心に舞う。灰緑の衣の上に鮮やかな朱色の上衣を重ねる。惟光の娘も舞い手の中の一人だ。夕霧は雲居の雁との仲を裂かれ、美しく舞う惟光の娘に彼女の面影を重ねるのだ。彼女をこの胸の中に仕舞い込んでおけたら・・・ ![]() 源氏の庭 ![]() 石碑 写真展を拝見し、そしてまた桔梗の咲き乱れる庭に目をやる。実在のものではないが、一見華やかそうではあるが、裏では愛の葛藤と悦び、憎しみと悲しみ、渦巻く人間模様が描かれている。庭に描かれている渦と同じだ。ずっとたどっていくと、どこへ繋がるのだろう。現代の、誰かの心まで辿り着くようだ。 そんな絵物語が読み取れる写真展だった。千年紀とはいえ、この桔梗の咲く廬山寺で行われたことは、紫式部も源氏にまつわる多くの人物たちにも心に残ることだったと感じた。 ![]() 修行 午後から某大学の夕涼祭に遊びに行くつもりで、午前中に百貨店までお買い物にでた。他に写真のプリントをたくさんしてくる用事があったので、ちょうどいいと思いながら出掛ける。今日もバッグの中にはコンデジをしっかり詰め込んだ。 世の中自分の都合のいいようには行かぬもの。これという思うものがなく諦めようかと思ったが、店員さんが ここの他にはI百貨店さんにだけ、これと同じメーカーの品が入っているので、そこならあるかもしれません・・・ と、教えていただいた。時間もなくなってきたし、午後はまた出掛けるので今日は帰って明日、出直そうとバス停に立った。しかし、いくら待っても来ない。行ってしまったところかもしれないと、近くの某コーヒーチェーン店に入ってお茶を飲み出てきたが、まだ来ない。 待っているときに、なにやらお念仏と、カシャーンという金属の触れあう音が響いて振り向くと、雑貨屋さんの前で修験道のような姿のおじさんがいた。夏服のような色だが、お尻にはやっぱり毛皮が当たっている。でも、これも夏色だ。 待つことには気の長い私でもいい加減いらついてくる。ずっと立っているので、持病の(ああ、持病が幾つあるのだろう)座骨神経痛がでて、足先が痺れ感覚がなくなっていく。時間だけが過ぎ、大学のお祭りは諦めて、某百貨店に行くことにした。 ![]() ポルシェ ![]() 猫 バス停を移動する時に見た綺麗な色のポルシェ。同じくリードをつけ、おじさんの肩に担がれた猫。凄く大きな猫だった。体重10キロは下らないだろう。 ![]() お囃子 バス停を下り歩いているとどこからともなく聞こえてきたお囃子。どこの山車だろう・・・ 電子音ではなく生の音であるのは直ぐにわかる。音を頼りに場所は直ぐにわかった。お客も大勢集まっている。南観音山は、今年山車一番を引き当てている。それもあるのか、こんなところで少し早くお囃子が聴かれたのは嬉しい。壁に金属音が反射して耳に刺さったが、これはまあ仕方ない。 ![]() 老舗人形店 結局、予定していたメーカーではなかったが、これならという品が見つかり、満足して帰路へつく。帰りはゆっくりシートに座る。外に見えてきたのは古いお人形やさん。このお店は、山鉾巡行のくじ取り式で順番が決まると、その通りにミニチュアの山鉾を飾るお店だ。 ![]() 入道雲 ![]() 光る空 強い陽射しと暑さは一足早い入道雲を発生させていた。だがこれくらいでは夕立は来ないだろう。まだ梅雨も明けていないのに、すでに夏が来たような一日だった。 ![]() 照り返し 明日も暑くなるのだろうか、もうかなり傾いた陽が水面に当たり金色に輝いていた。 |